【韓国で通訳・翻訳を学ぶ!】人気の通翻訳学科を紹介! ー 第2弾 一般大学院編

おうちコリア留学です🏠🌼

シリーズでお届けしている、韓国で通訳・翻訳を学ぶ!
今回は 韓国で“通訳・翻訳”が学べる大学院(一般大学院編)について詳しくみていきます✨

💬 シリーズ:韓国で通訳・翻訳を学ぶ!

✔️ 第1弾|学部編:人気の通翻訳学科を紹介!
✔️ 第2弾|一般大学院編:研究中心で学びたい人におすすめ(←今回の記事🌟)
✔️ 第3弾|専門大学院編:実務スキルを磨きたい人にぴったり

こちらの記事は大学院の内容がメインです!(すでに大学を卒業し「学士号」を取得されている方が対象となります)
学士号をお持ちでない方は、第1弾|学部編の記事をご覧ください☺️

【韓国で通訳・翻訳を学ぶ!】人気の通翻訳学科を紹介! ー 第1回 学部編

一般大学院って?

韓国の大学院は大きく以下の3つに分けられます💡

・学術研究メインの一般大学院
・実務メインの特殊大学院
・学術+実務の専門大学院

それぞれの特徴や詳しい情報はこちらの記事をご覧ください👀

【韓国正規留学】リアルな文系大学院生活を紹介します!

本記事では、韓国外国語大学(一般大学院)のKFLT専攻についてご紹介します🎓

韓国外国語大学 一般大学院 KFLT(外国人としての韓国語翻訳専攻)

学科紹介

韓国外国語大学一般大学院のKFLT(Korean as a Foreign Language Translation)専攻は、「韓国語を母語としない学生のための翻訳専攻」で、外国語として韓国語を学んだ国内外の学生を対象に専門翻訳家としての成長を支援する、国内初の学際的翻訳専攻です。韓国語能力を高めながら、翻訳・AI・評価技術を総合的に学べるカリキュラムが特徴となっています📚

授業は主に韓国語で行われますが、教授陣は外国人学生の特性を理解されたカリキュラムのため「韓国語は上級だけど、専門的な翻訳は初めて」という方が安心して学ぶことができます😌

デジタル時代の今、言葉やテクノロジー、文化、産業ががこれまで以上に密接につながっています。
通翻訳も「言葉を伝えること」から「新しい価値を生み出すこと」へと変わりつつあります。だからこそ、KFLTでは、言語能力文化感受性技術融合力を網羅した体系的な教育課程を通して、創造的に活用できるM字型人材への成長を目指します。

🌐 M字型人材とは、
複数の分野において深い専門性を持つマルチスペシャリストを意味します。
従来の「T字型人材」(一つの分野に深い専門性+隣接分野の幅広い知識)に対し、「M字型」は二つ以上の専門領域で深い知識と実践力を兼ね備えた人材を指します。

そのためKFLTでは「通訳×AI活用」「翻訳×デザイン」「言語×技術」など、異なる分野を横断しながらプロジェクトを推進できる「M字型人材」の育成に取り組んでいます🌱

教育理念と育成する力

① 人を中心にした言語仲介力 言葉だけでなく、その背景にある文化や意図を読み取る力を育てます。相手の立場を理解し、思いやりをもって伝える「人間中心のコミュニケーション」を重視しています。
② AI時代の実践的翻訳力 AI翻訳ツール(LLM)やポストエディット(PE)を使いこなし、AIと協力して質の高い翻訳を仕上げる力を磨きます。技術と人の感性を融合させる「新しい翻訳スキル」を身につけます。
③ 文化をつなぐ力(文化間転換力) 言葉の置き換えだけでなく、文化や価値観の違いを理解して橋渡しする力を育てます。異なる文化の間で“伝わる形”を考えられる翻訳者・通訳者を目指します。
ChatGPTやGoogle翻訳など、AI翻訳技術はどんどん進化しています🤖
しかし、文化の違いを理解したり、人の気持ちや意図をくみ取ることは人にしかできません。
「新しい形の言語のプロフェッショナル」が求められる昨今、KFLTではAIなどの最新テクノロジーと人間の感性を組み合わせ「技術にも強く、人の心も伝えられる」言語専門家の育成に力を入れています。
AIと共に歩む時代でも、創造的で柔軟に活躍できる「言葉の仲介者」を目指すことができます💪

主な科目例

分野 科目名
基礎理論および言語学関連 翻訳のための韓国語学の理解、外国語としての韓国語理解、翻訳のための対照言語学セミナー
実践中心の応用科目 文化翻訳の理論と実際、韓国語翻訳エラー分析
技術融合およびAI連携科目 韓国語通翻訳とAI翻訳、AIプロンプティング演習
実務特化・特定目的の科目 外国人のための韓国語一般翻訳、ノンフィクションPE(ポストエディット)演習、韓国語医療通翻訳実習、韓国語司法通翻訳実習、韓国語司法通翻訳実習、韓国語ビジネス通翻訳実習

KFLTでは「翻訳理論」や「翻訳のための韓国語学」など、理論中心・研究型の専攻です。
通訳の授業はあまりなく、論文執筆を通して翻訳を学術的に探求します🔍
実務的な通訳や翻訳の経験を積むというよりも、理論や研究をじっくり学びたい人におすすめです!

卒業生のリアルな声

■ 授業スタイル
発音矯正の授業では、毎回自分の声を録音してフィードバックを受けるという、実践的なトレーニングがあります。チームプロジェクト(팀플)は多くなく、どちらかというと個人で取り組む課題が中心です。それぞれで翻訳をし、お互いに内容を確認し合い、フィードバックするスタイルが一般的です。毎週短いテキストを翻訳し、互いの訳をもとに議論を行うという授業もあります。

■ 課題の量とレベル
課題は適度な分量で継続して取り組みやすいです。学生たちのレベルが年々上がっているため、求められる内容や分析の深さも自然と高まってきています。実務的な力だけでなく、研究的な視点も大切にされています。

■ 指導教授
KFLT学科に所属する教授はまだ少なく、国語国文学科の教授がKFLTの授業を担当するケースが多いです。そのため、指導教授が国文科所属の場合、研究室には国文科とKFLTの学生が混在していることもあります。

■ 中間・期末試験について
中間・期末試験は基本的に筆記テストではなく、レポートや小論文形式の課題が中心です。たとえば「対照言語学」という授業では、学んだ理論を翻訳にどう活かせるかを論じたり、自分の翻訳文を提示して分析したりします。「とある文学作品を翻訳しました!」で終わるのではなく、翻訳をどう理論的に説明できるかまで問われます。試験の時期は、大学の図書館の席がなくなるほど学生たちでいっぱいになるとか…!

入学について

韓国外国語大学の一般大学院では、研究(学習)計画書の提出と面接が主な入試内容です。最近は学部段階から通訳・翻訳を学んでいる学生も増えているため、面接で翻訳理論など専門的な質問が出ることもあるそうです。

もし通翻訳を本格的に学んだ経験がない場合でも、自分の強みや関心分野、韓国語能力をしっかりアピールすれば大丈夫です☺️
研究計画書では「翻訳に関連したテーマをどのように掘り下げたいか」を具体的に示すことが重要です!

「研究計画書の書き方がわからない」
「自分ひとりで書いたけど誰かに見てもらいたい…」
「もっと具体的なアドバイスが欲しい…」
「韓国語文の表現などは合ってるかな…」という方は

ぜひ、おうちコリア留学の「添削サポート」をご活用ください🖋️

✔️ 自己分析シートを用いて志望動機を振り返り
✔️ 研究計画書/自己紹介書に書く内容を整理
✔️ 作成した文章を添削
✔️ 韓国語ネイティブチェック

卒業条件まとめ(修士・博士)

※以下の内容は、卒業生からの情報および大学院情報に基づいています。年度によって制度が変更されている場合がありますので、最新情報は大学院公式サイトでご確認ください。

① 修了に必要な単位
KFLTの修了に必要な単位は約34単位と、一般的な修士課程(通常24単位+論文)よりもかなり多いため、履修する授業も多いことが特徴です。授業の受講申請は、学部ほどの競争率が激しくありません。基本的に希望する授業を受けることが可能ですが、「翻訳理論」など人気・必修度の高い科目は受講者が集中しやすいため、比較的競争率が高いです👩‍💻
また、一定の単位を取得しないと総合試験が受けられないうえ、1学期に履修できる授業数にも上限があるため、2年半〜3年かけて卒業するケースが多いです

② 総合試験
KFLT専攻では、卒業試験は修士課程と博士課程で科目数や試験時間が異なります。
修士課程は「専攻内容と研究方法の理解」を中心に2科目、博士課程は「より専門的な研究方法の理解」を中心に3科目を受験します。

修士:2科目/各60分
博士:3科目/各100分

いずれも論述形式で、各科目70点以上で合格となります。普段の授業をきちんと聞いて勉強していれば、合格ラインは十分超えられるとのことです🌸
外国人学生の場合は外国語試験も課されます。韓国語試験はTOPIKスコアでの代替が認められない場合、学校独自の試験が実施されることもあります。内容は韓国語の文法に関する専門用語も登場するなど、かなり専門的ですが、卒業生によると「手が届かないほど難しい」というレベルではないそうです!

③ 論文
論文は最低50〜60ページほどで、内容としては1つの資料を実際に翻訳し、その翻訳戦略や手法を分析するタイプが多いです。
ある卒業生は「政府の業務報告書」を題材に、翻訳文約30ページ+分析約60〜70ページで、合計100ページ超の論文を書いたそうです!実践的な内容を扱う分、やりがいのあるテーマ設定が求められますね👀

 

卒業後の主な進路

主な職業 分野
専門翻訳者・通訳者 文学・医療・公的分野
AI翻訳専門家 ポストエディット・翻訳評価者
ローカライゼーション専門家 ゲーム・コンテンツ・マーケティング
多文化コミュニケーション専門家 NGO・国際機関
教育・コンテンツ企画者 教材開発・翻訳教育コンテンツ企画

卒業後は、韓国企業の海外営業部や貿易関連の会社に就職するケースも多く見られます。
言語によっては韓国での需要が異なり、たとえば話者数の少ない言語を専攻した学生は比較的仕事の機会を得やすい一方、中国語や日本語のように学習者が多い言語では競争がやや激しくなる傾向もあるようです🔁

まとめ

今回は、大学院で学問的に通翻訳を研究できる韓国外国語大学一般大学院のKFLTをご紹介しました🎓

🌟このような方におすすめです!
✔️ 通翻訳を学問として研究したい人
✔️ 外国人という立場を生かして韓国語を深く学びたいという人
✔️ AIを活用した翻訳を研究したい人
✔️ 韓国語を活用して修士号・博士号を取得したい人

最近では「翻訳をどう教えるか」「どう評価するか」といった翻訳教育の研究も進んでおり、博士課程の学生を中心に修士課程の学生もプロジェクトに参加しています。学問的に通翻訳を深めたい方には、まさにぴったりの環境です🌱

次回の記事では【第3弾|専門大学院編】をお届けします✨

 

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