【佐智子さん】成均館大学社会科学系列 保護者インタビュー（お母様）

小学校高学年の頃から韓国の文化、特にK-POPの中でもTWICEが好きで、そのまま韓国語の勉強を始めていました。小学生ながら自ら韓国語教室を探したり、6年ほど継続して韓国語を勉強している姿をずっと横で見ていました。最初のきっかけはK-POPでしたが、K-POPで韓国という国を知っていくにつれ、韓国の文化が気質に合うと感じたようで、高校入学後には韓国留学を決意していました。

娘が自分で決めた進路に対して反対する理由はなかったです。本人が留学を決意して、高校一年次から積極的に情報収集を行っていたので、それを実現させるためにどのように応援していこうかという考えしかありませんでした。

自主性を尊重していたので、志望校も本人の希望を聞いて決定しました。本人が主導で説明会や現地のキャンパスツアーに参加していたので私もそれに同席していました。マーケティングに関心があるということだったので、卒業後の進路まで見据えた上で志望校を最終決定しました。

当初は、ドラマで見た競争社会・入試が大変というイメージが強かったです。日本の比較的自由度が高い大学生活とは異なり、入学後も勉学や課外活動に勤しまなければならず大変そうだなという印象がありました。

娘の高校は通信制高校＋専門学校のような複雑な過程であったため、学校とのやりとりや書類の発行で非常に苦戦しました。高校側も留学のケースが初めてだったため、混乱している印象を受けました。学校とのやりとりに際しては、娘だけではなく私も間に入って連携をとっていたのですが、「娘⇆私⇆進路担当の先生⇆書類発行を担当する部署」では情報伝達の工程が複雑で、細かいニュアンスが伝わりづらかったため娘はその点にもどかしさを感じているようでした。

私は最初のカウンセリングにのみ関与したのでその後の細かい部分はわかりかねますが、やはり何かあったときにサポートしてくれる人がいるという安心感は心強かったです。

異国の地で1人で生活していることに関して、一般的にはホームシックにかかるケースも多いですが娘が自立した性格なので特に心配はしていないです。大学では韓国人学生だけではなく、同学部の中国人学生とも交流をしたり、学外では高校在学時に日韓高校生交流で出会った友人とも関係が継続しているようです。学内外の活動やマーケティングの講座などに参加している話も聞いて、交友関係を積極的に広げている部分が成長した部分だと感じました。

留学が決まった後、VISAの手続きに始まり、各種行政手続きやシステムの部分でスムーズにいかないことが多かったです。特に家（オフィステル）の契約はとても複雑で大変だったため、日本在住の韓国人の知人に助けてもらいながら準備しました。他にも外国人登録証がなかなか発行されなかったり、口座がなかったり、携帯の本人認証ができないなど多くの問題がありましたが、基本的には本人が解決したり、対策を取っていました。

LINEのメッセージ機能を使い、朝晩に簡単な連絡で安否確認をしています。その他はLINE通話を週に１度ほどしています。

進路は本人がやりたいように決めて欲しいと思っています。韓国留学の準備を進めている間も、自分が得た情報をエクセルにまとめるなど、情報収集が上手だなと感じています。何事も本人がやりたい・好きだと思っているため継続できていると思います。長所や関心を活かして、積極的に目標に向かって頑張っている姿を応援したいです。

留学と一言で括ることもできますが、現実は単純なものではないです。今まで自分が知らなかった、ご縁がなかったことを知ることができたのは、娘が留学を決意したからだと思っています。アルバイトの手続き一つ取ってみても細かい手続きが必要で、外国人として生活していくことがいかに大変であるかを娘を見て知ることができました。

地理的な近さはやはりメリットの一つであると思います。今後も国と国の交流がうまく進めば、お互いに足りない部分を補い合う関係になるのではないでしょうか。また、韓国の少子高齢化の現状を考えると、この先どんどん人口が減っていくのは明らかです。韓国語を話せる人が減ることで、逆に韓国語が強みになるのではないかと思っています。英語を話せる人は多いですが、韓国留学を選択する人が増えることで日本語と韓国語を話すことができる優秀な人材な増えればいいなと思います。